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緑イ貝抽出物が犬の関節症の症状を修飾させる可能性

第8回 日本獣医内科学アカデミー学術大会

関節症発症犬34頭に対する緑イ貝抽出物成分投与の臨床効果
– 封筒法によるプラセボ対照二重遮蔽試験 –

奥村正裕1, 三井秀記2, 高橋雅夫3

  1. 北海道大学大学院獣医外科学教室
  2. あすか製薬
  3. アオテアロア
緒言

緑イ貝(P. canaliculus)は古くからニュージーランドの一部住民に生食され、その地域では関節症発症が有意に少ないことが知られていた。近年、緑イ貝の機能性が着目されるようになり、そのヒト運動器疾患に対する有効性が示された。その主な有効成分は水溶性抽出物と脂溶性抽出物(オイル)と考えられるが、天然素材の安定性は必ずしも高くない。本研究の目的は、緑イ貝抽出物の有効成分を生体に近似させた割合に配合して安定化させた製剤の犬関節疾患における臨床効果を評価することである。